介護家族の60%以上が悩みやストレスを抱えている
2000年に介護保険制度が始まって以来、介護保険の認定者は毎年増え続け、2008年年4月末で450万人を超えています。
介護サービス受給者の大半は訪問介護などの居宅サービスを選択していて、その介護の中心になっているのが配偶者や身内の家族です。
介護にあたる人たちの高齢化も目立ち、60%以上の介護家族の人たちがいろいろな悩みやストレスを抱えていると見られています。
厚生労働省の介護保険事業状況報告(2008年4月末)によると、将来認定者になりうる第1号被保険者は約2756万人。第2号被保険者(40歳?64歳)と第1号被保険者を合わせた要介護(要支援含む)認定者は454万人、受給者は366万人に達しています。
認定者、受給者は今後も増加する見通しですが、要介護(要支援)と認定されても、家族による介護や経済的理由などで介護サービスを利用していない人が約90万人います。
介護サービスは圧倒的に居宅サービスの利用が多い
介護サービスの受給状況をみると、2008年4月末で居宅サービスの受給者は約264万人で、訪問介護やデイサービスなどの通所介護、ショートステイといわれる短期入所や福祉用具の貸与などのサービスを有料で利用しています。
特別養護老人ホームなど施設サービスを利用している人は約82万人で、介護保険制度が始まってから現在までそれほど大幅には増えていません。施設の数が少ないことや費用の高額さなどネックになっているようです。
また、2006年4月に導入した夜間対応型訪問介護やグループホームなどの地域密着型サービスは、約20万人程度の利用にとどまっています。
現実には、介護サービスのなかでも、圧倒的に多くの人が居宅サービスを利用していますが、その半面、「家族介護で何とかやっていける」「本人で何とかやっていける」「他人を家に入れたくない」「受けたいサービスがない」「負担が払えない」などの理由で居宅サービスを利用しない世帯もいます。
家族で介護をする側の悩みやストレス
入浴などの訪問介護を利用していても、配偶者や子ども、あるいは子どもの配偶者が居宅介護の中心になっているのが実態です。家族で何とかやっていきたいという思いが身内に強いようです。
しかし、体力が必要な介護でありながら女性への依存度が高くなっていること、介護者の高齢化により、60%以上の介護家族が「家族の病気や介護」「自分の病気や介護」「自由な時間がない」「家族との人間関係」「経済問題」「家事」など、介護に関する悩みやストレスを抱えています。今後も、核家族化や高齢化の進展で介護する側の心身の負担、経済的負担がなくなることはありません。
介護サービス提供側の深刻な人材不足
介護サービス提供側でも、介護労働者の重労働と低賃金が高い離職率をまねき、深刻な人材不足問題となっています。こうした問題の是正が2009年の介護報酬改定のひとつですが、労働環境の改善も是正されなければ問題解決にはなりません
その一方で、家族の介護疲れによる悲惨な事件も後を絶ちません。介護を担う家族の負担を軽減する対策も急ぐ必要があります。
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